安曇野わさび田湧水群(安曇野市南穂高)

 安曇野わさび田湧水群は、環境省の「名水百選」に選定されており、北アルプスの雪解け水がしみ込んだものが湧き出しています。この一帯では1日70トンもの水が湧き出ているといわれています。
安曇野市南穂高には「安曇野わさび田湧水群公園」が整備されており、この施設は国土交通省から「水の郷」の認定を受けています。この公園にある「憩いの池」は昭和58年に整備されたもので、池の畔には「安曇野わさび田湧水群」の碑が建てられています。
  ところで、この地域ではこの湧水を生かしてわさびの生産が盛んですが、わさびの生産量は長野県が1位で、2位が静岡、3位が岩手と続きます。安曇野でのわさび栽培は、明治時代に元々山中に自生していたものを、旧穂高町の梨畑の排水溝移植したことに始まり、その後大正期に栽培が拡大したものです。一時は栽培面積が90ヘクタールを越えていたものが、現在では35ヘクタール程度になっています。その栽培方法は「平地式」と呼ばれ、他の都道府県で行われている傾斜地を利用した栽培とは、大きく異なっています。
  安曇野の北部は中房川と烏川が犀川に合流する複合扇状地になっており、湧水群があったりして水が豊富なイメージがありますが、安曇野が県内でも有数の米どころになるためには、実は「拾ケ堰(じっかせぎ)」という用水路が江戸時代に築かれたことによるところが大きいのです。この用水路は文化13年(1816年)に整備され、その総延長は15キロメートルもあるのに、その高低差はわずか5メートルしかありません。奈良井川の取水地点から梓川の下をくぐり、最終的に烏川までごくゆっくりと流れています。工事には6万人が携わり、わずか3カ月で完成したとされています。

水質評価

カルシウムイオン 17mg/L
マグネシウムイオン 3.0mg/L
ナトリウムイオン 6.4mg/L
カリウムイオン 1.5mg/L
炭酸水素イオン 40mg/L
塩化物イオン 6.8mg/L
硫酸イオン 18mg/L
炭酸イオン 0mg/L
溶性ケイ酸 25mg/L
硝酸性窒素 2.9mg/L
亜硝酸性窒素 0mg/L
有機物 0mg/L
蒸発残留物 76mg/L
硬度 55mg/L
臭気強度 0
0mg/L
マンガン 0mg/L
電気伝導率 15mS/m
pH 6.5
色度 0度
濁度 0.1度


おいしい水総合評価   

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備考

水質評価にあたり、細菌類は評価対象にないため飲用の適否については判定しておりません。



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