水のはなし

日本の水道水

 日本の全表土の三分の一(平地の大部分)は火成岩土壌でできていますので、カルシウムが少なく殆どが軟水となります。一部の水道水では、千葉県大多喜町の水道のように硬度が270mg/L(2004年度の測定値の平均)もある硬水(硬度が120mg/L以上のもの)に属するものもありますが、大概の水道水は軟水になります。長野県内の水道では、長野市、須坂市、小諸市などの一部の水源では硬水に属するものがあります。
 沖縄県那覇市の水道水は、西原浄水場と北谷浄水場で浄水されていますが、このうち西原浄水場は北部のダムと山間地域の河川水を主な水源としています。一方北谷浄水場は中部のダムと河川に加え地下水を主な水源としています。沖縄本島中・南部は琉球石灰岩地層からなるために、河川水や地下水の硬度がかなり高くなっています。沖縄県企業局では、平成15年に北谷浄水場に「硬度低減化装置」を導入し、那覇市内に硬度を低減化した水を供給しています。硬度低減化装置では、原水に苛性ソーダを加え、現水中のカルシウム分を炭酸カルシウムとして沈殿分離しています。原水ではエビアン水を上回る330mg/L(H7~H14の嘉手納井戸群の平均)ほどあった硬度が、80mg/L位まで低減化されています。